職人技を体験!とんぼ玉教室体験レポート
ふじえ〜ら編集部が行く!シリーズ 第二弾「職人技を体験!とんぼ玉教室体験レポート」
今回は、「バーナーワーク とんぼ玉教室」におじゃましてきました!
この教室では、和風アクセサリーの代表「とんぼ玉」作りを体験します。月1回・3ヶ月区切りで行われる通年講座になっており、10年以上前から続く人気の講座となっています。
今回、私自身もはじめてとんぼ玉作りを体験してきましたが、その難しさと奥深さに驚きつつも、気づいたら手を動かす楽しさにハマってしまいました。そんな教室の様子をレポートとしてお届けします!
SBS学苑・藤枝校のご長寿講座
「バーナーワーク とんぼ玉教室」は、10年以上前から続く長寿講座で、月に1回、昼のクラスと夜のクラスに分かれて行われています。
生徒数は、昼・夜クラス合わせて約10名ほど(回によって人数が前後することがあるそうです)。ベテランの方から初心者の方まで、幅広い層の生徒さんが通われています。
私が参加した昼のクラスでは、他に3名の生徒さんがいらっしゃったのですが、皆さん10年以上前から通われている大ベテランの方たちばかりでした。完全に初心者だけど大丈夫かな?と開始早々ちょっと不安になりましたが、先生が隣について丁寧に教えてくださったおかげで、安心して楽しむことができました(基本的に、各々個人作業をする中で、先生が巡回してアドバイスをしていくような形式で進んでいきました)。
とんぼ玉は、高温の火でガラス棒を溶かしながら、様々な形に成形したり、細かい模様や装飾を施しながら作られていきます。ガラスから作られているので、火から少し離すだけですぐに固まってしまったり、温度の変化によって制作途中に割れてしまうことがあったりと、繊細さが必要になってきます。
難しい作業が多いとんぼ玉作りですが、ご一緒した生徒さんたちの手つきや作品を見て、教室での経験を積み重ねていくことで、着実にスキルを習得していける環境が整っていると感じました!
教室スタート!まずは先生の作品チェックから
教室は、先生が生徒が前回作った作品をチェックして、よかったポイントやアドバイスを共有していくところからスタートします。
生徒は先生のフィードバックを通して、次のステップに進むか、もう一度同じ作品を作り直すか選んで作業に入ります。自分の作った作品に対してフィードバックをもらえる時間があると、次の作品へのモチベーションに繋がりそうですよね。他の生徒の作品にも触れる中で、インスピレーションが沸いたり、自身の作品の参考になる知識を得る大切な時間だと思いました。1人でやる趣味の範囲では、なかなか味わえない時間ですね。
こちらは、ある生徒の方の作品です。表面に花の模様をあしらったかわいいデザインで、お店で売っているようなレベルの完成度でした。
また別の生徒の方は、ネックレスとしてアレンジした作品を出していました。これからの季節にぴったりな、爽やかな色合いでとっても素敵。教室で作ったものを普段使いできるなんて、より楽しさが増してきそうですね!
実践パートに向けた下準備
先生からのチェックの時間が終わったあとは、各々自席について作業をはじめていきます。
私は今回、2種類のとんぼ玉作りを体験するため、素材となるガラス棒を選んでいきます。1つ目は、基本の白の無地に、ガラスの端材で装飾したとんぼ玉。2つ目は、水の中を切り取ったようなデザインが特徴的な、四角形の透明のとんぼ玉です(下の写真のようなデザイン)。
ガラス棒の色は自由に選べるので、先生が持っているガラス棒から好みの色を選んでいきます。※通常の教室では、生徒の自費で購入します。
こんなに色のバリエーションがあるため、どの色がいいかなかなか決められずにいると、先生が相談に乗って下さりました!夏らしい爽やかな作品にしたいな〜と思っていたので、先生からのアドバイスを聞き、
青色と水色にしました!綺麗な作品が作れるように、頑張ります!(一番左の白いガラス棒は、白無地のとんぼ玉に使います)
今回使用する道具はこちら。写真左からバーナー、コテ(とんぼ玉の形を整える時に使う)、鉄板、ヘラ(とんぼ玉の形を整える時に使う)、ピンセット、
そして、溶けたガラスを巻きつけていく離型剤をつけたステンレス芯と、大きな缶に入った徐冷材です。このような基本セットを教室側で用意して下さっているので、必要最低限の工具の準備で始めることができます。
バーナー点火!白無地のとんぼ玉作りパート開始!
まず、1つ目の白い無地のとんぼ玉を作っていきます。装飾に使うのは、先生が別で用意してくださったガラスの端材で、複数の色を組み合わせて柄を表現していきます。
柄は、春のようなかわいらしい雰囲気にしたいな〜と思い、お花畑をイメージした配色にしてみました!それではいよいよ、バーナーを点火してとんぼ玉の形を作っていきます!(写真は先生が実演された時のものです)
まずは炎の上で、ガラス棒を溶かす工程からはじめます。この時に注意する点として、ガラス棒を炎の上の部分からゆっくり近づけていきます。基本的に炎の下の部分に行くほど温度が高くなり、ガラスが溶けやすくなるのですが、いきなり炎の真ん中〜下の部分に冷たいガラス棒を入れてしまうと作業中に割れてしまう危険があるそうです。
しばらく炎に当てていると、ガラスの表面がこのようにとろーっと溶けていくので、ガラス棒を回転させながら、溶かした部分を丸くまとめていきます。ある程度の大きさになるまで、この工程を繰り返していきます。
ある程度の大きさになったら、ステンレス芯を左手に持ち、回転させながら、
溶けたガラスを巻きつけていきます。このままステンレス芯を回転させながら、綺麗な楕円形を作っていくのですが、ステンレス芯の角度を常に水平に保ち続けていないと、溶けたガラスが均等に芯に巻きつかないため、結構二の腕がプルプルしてきます。笑
また、利き手ではない左手でステンレス芯を回しながら、両手を使って作業することも、想像以上に難しくてびっくりしました。
度々炎からおろし、コテに押しつけながら表面をなめらかに整えていきます。ある程度ベースが整ったら、序盤に準備したガラス端材を1色ずつ回転させながら表面に付着させ、炎に戻して溶かす工程を繰り返していきます。
成形が完了したら、炎から降ろし、徐冷材にステンレス芯を入れて高温のガラスを冷ましていきます。これで基本のとんぼ玉は完成です!
透明感溢れる四角いトンボ玉
続いて、基本の工程を応用しながら、四角形の透明のとんぼ玉作りに入っていきます。ここで私、とんぼ玉作りに夢中になりすぎて、写真撮影を忘れるという失態を犯してしまいまして…大変恐縮ですが、ここの工程は自作の図を使って、簡単にご紹介していきたいと思います。
まず、白い無地のとんぼ玉を作った要領で、青いガラスと水色のガラス棒を溶かして地玉を作っていきます。その次に、地玉の上に被せる透明のガラスを溶かしていくのですが、ここで、この作品の特徴とも言える「泡」を表現するための秘密の材料を加えていきます。
その材料とは、掃除などでよく使われる「重曹」です。重曹を、地玉の表面にくるくるっとつけた後に、覆うように透明のガラスを溶かしていくことで、綺麗な泡が現れます。この重曹は付けすぎてしまうと、ひび割れの原因になってしまうため、繊細さが求められる重要な工程のようです。
透明のガラスで覆ったあとは、綺麗な四角形となるように、小さいヘラで押さえつけながら形を整えていき、完成となります。こちらも無地のとんぼ玉同様、徐冷材の中で冷ましていきます。
写真1番左と、左から3番目が私が作った作品で、他の2つが先生が見本で作ってくださった作品です。やっぱり「形づくり」の部分で、素人の私と先生のようなプロとでは、違いが出てくるなぁ〜と改めて思います。まあ、これもひとつの味ということでご容赦ください^^
ガラスが冷めたら、芯から外して仕上げていく!
ガラスの熱が冷めたら、水で離型剤を落としながらとんぼ玉をステンレス芯から外していきます。素材がガラスのため、力を入れすぎて割れないように、ペンチも使いながら慎重に外していきます。
ステンレス芯からとんぼ玉を取り外したら、ビーズ用のヤスリを使って、離型剤が残っていたり鋭い”でっぱり”が残っている穴の部分を研いで、仕上げをします。
完成!少し歪な形をしていますが、約1時間半かけて0から作り上げたものなので、すでに愛着が湧いています。今回は単発かつ、限られた時間ということで2種類の体験となりましたが、先生は、教室への通学を重ねることで、いろんな種類のとんぼ玉を作れるようになるとおっしゃっていました。
編集後記
観光名所のお土産ショップでよく目にしていたとんぼ玉作りを初めて体験してみて、その労力とやりがいの大きさを感じました。とんぼ玉が冷めるのを待っている間に、先生が本や見本を見せながら、どうやって作られているのかを教えてくださったのですが、よく見る一見シンプルそうな柄を作るにも、今回体験したもの以上に長い時間をかけて、より緻密な作業スキルが必要になっていくことに驚きを隠せませんでした。ですが、今回ご一緒した生徒さんたちの手つきや作品を見て、練習を積み重ねることで着実にスキルを習得していける環境が整っているんだなと感じました。ぜひまたおじゃまして、作れる作品の幅を広げていきたいなと思いました!
次回のレポートも楽しみにしていてください!
バーナーワーク とんぼ玉教室
本教室は、3ヶ月区切りの通学クラスでしたが、単発での体験回もあるため、初心者の方も安心して参加いただけます。SBS学苑 藤枝校のInstagramをフォローして情報を早めにGET!7月18日に体験会があるので参加者募集中です。8月以降もレギュラー講座の席が空いていれば体験可能です。
概要
講師 | 野崎潤子 /D.Dガラススクール主宰 |
曜日・時間 | 昼クラス 第3木曜日13:30~15:30 /夜クラス 第3木曜日 18:45~20:45 |
受講料・回数 | 11,880円(3ヵ月・3回) |
教材他 | 別途 |
管理運営費 | 1回 110円 ( レギュラー講座は1ヵ月の上限330円) |
保険料 | なし |
入会金 | あり [詳細] |
見学 | 可 |
講座期間 | 2024年7月18日~9月19日 |
開催予定日 | 開催予定日 ※10月〜の教室も開催予定です |
その他 | ▼工具について ・工具代16,500円(初回・税込み)お手持ちの工具がありましたら ご持参ください。足りない工具のみのご購入もいただけます。 ・維持費(ガスボンベ代)1155円(税込)/3カ月 ・各回クラス定員5名 ※8月は第4週目です ※日程にご注意下さい |
D.Dガラススクール
住所 | 〒422-8047 静岡県静岡市駿河区中村町120-2 3F |
TEL | 054-283-5551 |
FAX | 054-287-0007 |
公式サイト | https://daiwa-d.com/index.html |
【お問い合わせ先】SBS学苑 藤枝校
TEL | 054-644-5103 |
FAX | 054-641-1282 |
営業時 | 午前10時~午後5時(木曜日は午後8時まで) |
休苑 | 日曜日、月曜日、第2.4金土曜日、祝日、年末年始、旧盆、ゴールデンウィーク |
公式サイト | https://www.sbsgakuen.com/Gakuen?gakuno=7 |
https://www.instagram.com/sbs.gakuen.fujieda/ |