歴史的スポットが数多く残る 見どころ満載の東海道藤枝宿

現在の「道」としての「東海道」が整備されたのは、今から約420年前。 徳川家康が、 全国の交通網の整備と安定した統治のために宿駅伝馬制を設けたのがはじまりです。これにより、藤枝市内には、岡部宿と藤枝宿の2つの宿場が置かれ、多くの人や物の交流で賑わい、現在の藤枝市の発展に大きな影響を与えました。今も市内の旧東海道沿いには松並木やお寺、神社など、江戸時代の面影が随所に残り、それらの歴史や文化は「日本初『旅ブーム』 を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅~滑稽本と浮世絵が描く旅のガイドブック(道中記)~」として、令和2年に日本遺産(※)にも認定されました。
蓮華寺池公園から藤枝宿周辺を歩いて、歴史に触れながら秋の夜長を楽しんでみてはいかがでしょうか?
(※)文化庁では、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として認定し、ストーリーを語る上で不可欠な魅力ある有形・無形の様々な文化財群を総合的に活用する取組を支援しています。

1. 大慶寺

大慶寺は藤枝宿の宿場町の中心に位置し、田中城の祈願寺として知られています。境内には、「久遠の松」と呼ばれるクロマツがあり、江戸時代には、高い建物のない中で藤枝宿の目印として多くの旅人を迎えました。この松は日本遺産の構成文化財となっています。

2. 飽波神社

志太平野で一番古い神社と言われている飽波神社は、約1700年前の仁徳天皇6年(318年)に建てられました。藤枝市内を流れる瀬戸川の水害から地元の人たちを守ってきた神様が祀られ、地域の方には「あくなみさん」と親しまれています。

3. 蓮生寺

蓮生寺は、平家物語「敦盛の最期」で敦盛の首を取った熊谷次郎直実ゆかりの寺です。藤枝宿の長者であった福井氏が、彼の法力を畏敬し、弟子となり建立したと伝えられています。また、田中城藩主・本多氏の菩提寺としても有名で、境内のイブキは藤枝市の天然記念物に指定されています。

4.正定寺

「正定寺」には美しい樹形が特徴のクロマツの木があります。「本願のマツ」(別名「延命のマツ」)として知られるこの木は、境内に祀られていた弁財天を信仰していた田中藩主の土岐丹後守頼稔が、1730年に大坂城代に出世した際に本願が叶った記念として寄進したものです。

5.了善寺

了善寺は白子の誕生と縁があるお寺で、小川孫三とともに伊勢から白子に来た村松家、長島家が墓所としています。境内の悟真舎には地蔵菩薩と閻魔様が安置されており、地域の人々からは閻魔堂として親しまれています。

6.月見里神社

旧東海道藤枝宿の少し西に位置する神社が「月見里神社」です。ここはかつて山がなく、月が良く見えたことから「月見里」と書いて「やまなし」と読まれたと伝えられています。鬼岩寺の門前にあり、境内には市神が祀られていることから、かつては鬼岩寺の門前市が立っていたと考えられています。

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