地域おこし協力隊が藤枝の「これから」を考える!藤枝の魅力と課題 未来へ繋げる新しい仲間たち
「ふじえ〜ら」編集長が聞く、地域に根ざした活動と本音
現在、藤枝市では16名の地域おこし協力隊が各課に配属され、地域活性化のために活躍しています。地域おこし協力隊とは、国の制度として、人口減少や高齢化が進む地域に外部人材を受け入れ、地域活動を通してその地域への定住・定着を促し、地域力の維持・強化を目指すものです。
隊員は1年から3年の期間、地方自治体から委嘱を受け、地域に暮らしながら様々な活動に取り組んでいます。今回は、「ふじえ~ら」編集長の亀澤が、3名の協力隊員の方々に現在の活動や課題、そして今後の展望についてじっくりとお話を伺いました。
藤枝市の印象について
亀澤:皆さんが藤枝市に来てから、どんな印象を持たれていますか?ざっくばらんに教えてください。
古澤:私が強く感じるのは、藤枝の人々の「人のために」という意識の高さですね。所属している劇団での活動はもちろん、地元の高校生たちとのワークショップを通して、その想いを強く感じています。そんな藤枝の人たちとの出会いから、地域の歴史にちなんだグッズを制作するなど、新たな活動も生まれています。私にとって、藤枝の人々との繋がりこそが、活動の最大の原動力になっています。
神尾:私にとって藤枝は、まさに「サッ力—と時間を刻むまち」という印象です。藤枝MYFCや順心高校、市役所サッカー部など、多様なサッカ—に触れる機会があり、応援する側としても藤枝のサッカー文化の奥深さを実感しています。サッカ—が生活に当たり前にあるこの環境は、本当に素晴らしいですね。
玉手:藤枝市は、「ほどよく都会、ほどよく田舎」という言葉で表現されるように、都市機能と自然が調和した魅力的な街です。都会ではなく、自然の多い場所で子育てをしたいという思いがあったので、求めていた環境そのものです。山間地の雰囲気が私の故郷と似ていたり、自然と地域性が心地よいと感じています。特に子育てをしている中で、オーガニックビレッジなど、自然志向の方が多く暮らしている点も魅力的です。
それぞれのフィールドで奮闘中!地域に溶け込む協力隊の活動
亀澤:そんな中で皆さんは現在、どのような活動に取り組まれていますか?
玉手:私はまだ1年目なので、まずは地域の方々に私自身のことを知っていただくことから始めています。この数ヶ月でも本当にたくさんの出会いがあり、これからさらに交流を深めていきたいですね。私が活動する朝比奈地区にはたくさんの特産品や伝統行事があり、地域の皆さんが精力的に活動されています。また、玉取地区にある「たまゆら」は朝比奈の自然を満喫できる素晴らしい施設です。多くの方に朝比奈の魅力を知っていただけるよう、これから様々なイベントを行っていきたいです。
神尾:私は女子サッカーの普及に力を入れていて、「なでしこ広場」や「なでしこアカデミー」といった育成支援活動を行っています。それとは別に、私ならではの活動として、市民の皆さんの思い出をスタジアム写真で残す「スタジアムフォトサービス」の事業化も考えているんですよ。また、「このサービスをより多くのサッカ—ファンに「届けたい。」という想いから、女性が社会で活躍し、支援していくことを目的としたBeautyJapanFUJIYAMA NEO」というコンテストに出場します。
古澤:私は藤枝市の観光と歴史を広める活動に注力しています。隊員として活動する中で出会った様々な方々とコラボして、イラストや御朱印などのオリジナルグッズを制作し、ECサイトで販売しているんです。
活動の課題と、未来への打開策
亀澤:隊員として活動する中で、何か課題に感じていることはありますか?
玉手:他の隊員との交流が少ないと感じています。一人での活動には限界があるので、もっと協力し合ってコラボレーションしていきたいですね。他地域では、隊員同士で合同会社を立ち上げた事例もあると聞きました。
神尾:地域おこし協力隊として活動できる3年間という期間は本当にあっという間です。卒業後の活動や支援体制に不安を感じることも正直あります。
亀澤:お二人の感想を聞いて、3年目の古澤さんはとう思われますか?
古澤:確かに隊員同士の交流が少ないというのは私も感じています。それぞれのミッションや考え方の違いが一因だと思います。共通の目標を設定して、それを全員で達成するような活動を取り入れると良いのではないでしょうか。
卒業後のステップを見据えて、つながりを生み出す支援
亀澤:卒業後の活動支援という点では、何か良いアイデアはありますか?
古澤:コワ—キングスペースフジキチで毎月開催されている「フジキチ88プロジェクトR」というイベントに毎回参加するのが非常に良いと思います。これは、小さなアイデアを参加者やコーディネーターの協力で一つの事業に育てていくイベントなのですが、地域おこし協力隊のミッションにびったりだと感じています。
神尾:ノウハウはもちろんですが、人脈も広がりそうですね。
玉手:中山間地域で活動している隊員が少なく、どうしても閉鎖的になりがちなので、このようなイベントはとてもありがたいです。
地域おこし協力隊の皆さんの活動は、藤枝の未来を築く大切な挑戦です。今回の座談会を通して、それぞれの熱い想いと、連携を深めることで生まれる新たな可能性が見えてきました。地域を盛り上げる彼らの活動に、これからも目が離せません!ふじえ〜らでは、今後も地域おこし協力隊の皆さんの活動をこ紹介していきます。